目標管理制度
- 日本型目標管理の提唱
従来の目標管理はMBOが主力でした。これは「個人が目標をたて、個人の努力によって目標を達成する」完全個人主義の思想に基づくものです。しかし、この考え方では日米の思考原点の違いから、日本人は馴染むことができず、結果企業にも根付くことが出来ませんでした。
日本型目標管理はこれを反省材料とし、『トップダウンによる目標設定、上司による部下指導・育成、小集団による協力』など、『企業と社員が協力』して共に目標の達成を目指す、『集団協力主義の思想』に基づくものです。
目標管理導入の簡易ステップ
- 目標管理導入の前に
日本型目標管理の最大の特徴としては、完全なトップダウンによる目標管理であることがあげられます。これは、全社予算、全社目標を社長目標として、これを全社、全部門、全社員にいたるまで分け与え、達成していくことによって、全社の業績をあげようという狙いにもとづくものです。
従って、この日本型目標管理を実際に導入し、運用するにあたっては、企業の経営者こそが、全てに先立って、自ら目標管理の定義づけを明確にしなければなりません。
明確な定義付けにもとづく、曖昧さを排除したシステム作りを行うことで、社員にやる気を起こさせ、成果を上げさせ、効率の良い経営を実施することが、日本型目標管理における経営者の重大な役割となります。目標管理制度の実践にあたっては、まずは経営者自身が、こうした位置づけであることを認識することから導入ステップの第一歩が始まります。
- 目標管理導入までのステップ
目標管理の導入ステップの例を一部紹介します。まず作業の大まかな流れを確認しておくことが大事です。
【目標管理導入ステップ】
1.導入準備
①目標管理導入の提案
②目標管理導入の意思決定
③社内へのアナウンス ・・・etc
2.教育
3.目標の設定
①経営方針
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⑦最終調整
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⑪取りまとめ
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5.本格スタート
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7.人事考課
①
②個人の得点%評価
③
④
- 簡易紹介のため、詳細が知りたい方はお問合せ下さい。
上記手順で導入を進めていき、最終的なアウトプットとして、目標管理シートが完成します。目標を管理するには、目標管理シートを利用することが有効です。
目標管理シートとは、業種、年数などにより様々な設定が考えられ、社員の目標を管理すると同時に、スキルを高める役割もあります。
個人別目標管理シート事例(営業担当、入社3年)
- 目標の設定
目標管理において、最も重要なポイントは目標の設定であり、同時に一体どのような目標を、どのような考え方で設定したらよいか、という問題に直面します。目標の設定とは、目標テーマと目標値の二つを決めることです。
社員それぞれに、どのような目標テーマで、どのくらいの目標値を与えるか。このルールが明確でないと、目標管理システムは正しく効果的に運用できません。目標テーマの設定方法には実に様々な方法が考えられますが、ほとんどの企業ではそのノウハウが不足しています。そのため、目標設定が的外れであったり、結果が伴わずに、次回の目標設定がより困難となり、次第に合理性を欠くものとなってしまっています。
- 社長目標(全社目標)からの出発
全社目標を社長目標として、全ての目標管理の起点とします。社長は企業経営における最高責任者ですから、全ての経営数字に対して、責任を負う必要があります。目標設定としましては、決算上の予算の他に、重要と思われる経営課題などが挙げられます。
ここで設定された全社目標は、全て数値として表すことで、達成度を計ります。経営の最高責任者である社長は、全社目標に掲げられた数値を、確実に達成させる責任を負わなくてはなりません。その意味で、「目標管理は社長目標から始めよ」ということができ、全ての目標管理はまさに、この社長目標を出発点として始まるのです。
社長目標を、全社、全部門、全社員に分け与え、全員がこれを達成することによって、初めて、経営目標の達成が可能となります。そして、次に役員目標への展開、タテ、ヨコへの展開、フォローアップへと繋がっていくのです。
より詳細な内容が知りたい場合は、当社にお問合せ下さい。